オリジナルTシャツは「男気」の証

 クラス一同輪になり、同じTシャツを着てひとつの目標を目指す。  月並みだが、オリジナルTシャツに関する思い出と言えば、やはりそんな青春を過ごした学園祭。これに尽きる。  同じシャツを着る者同士、連帯感まで生まれてきて、それまでほとんど話したこともなかった女子と急接近、などということもあったかもしれない。他のクラスならば。  ところが私のクラスはちょっと他とは違う。  文理分けによるクラス編成の罠か、はたまた教師の陰謀か。  そう、私たちは男子クラス。バイタリティ溢れる男子のみのクラスだったのである。  どんなTシャツを作るか。学級会議は迷走を極め、ああでもない、こうでもない、喧しい議論の末に、ついに私たちはひとつの結論に達した。  俺たちは男だ。だから男気に溢れている。「男気」という字を背に負おう。  学園祭当日、「男気」Tシャツを着た男気溢れる男たちは、威勢のいい掛け声と共に校内を走り回り、大量の焼き鳥を売ったのである。  妙な開き直りと共に、妙な連帯感まで出来上がった男子クラスは、その年学校中の話題をさらったのであった。  めでたしめでたし。

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